コラム

【名古屋城】天守閣に入れなくても楽しめる!現在の状況と木造復元の魅力

【名古屋城】天守閣に入れなくても楽しめる!現在の状況と木造復元の魅力

名古屋のシンボル「名古屋城」を訪れる際に多くの観光客が気になるのが、天守閣の入場制限についてではないでしょうか。

かつて金のシャチホコが輝く天守閣に上り、名古屋の街並みを一望できた体験は、現在は叶わない状況です。

天守閣に入れないのは、名古屋城が江戸時代の姿を取り戻すための木造復元工事を行っているため。

天守閣の木造復元工事は、失われた歴史的価値を再現する大切なプロジェクトです。

本記事では、名古屋城天守閣の現在の状況と入場できない期間、そして進行中の木造復元計画の魅力について詳しく解説。

いつまで入れないのか、具体的な理由は何か、天守閣木造復元の見どころについて紹介します。

この記事でわかること

  • ●名古屋城天守閣の現在の閉館状況と理由
  • ●木造復元計画の概要と特徴
  • ●天守閣に入れなくても楽しめる名古屋城の見どころ

名古屋城の目の前に広がるグルメスポット「金シャチ横丁」の魅力についても解説。

歴史探訪と名古屋の郷土料理を同時に楽しめる、多彩な魅力を持つ名古屋城の魅力に迫ります。

名古屋城天守閣に入れない期間はいつまで?

名古屋城天守閣は2018年5月7日から閉館となり、現在も入場できない状況です。

当初は2022年12月の完成を目指していましたが、様々な課題により計画は大幅に遅れています。

文化庁の許可取得やバリアフリー対策の検討、木材調達や職人の確保など多くの課題が残されており、これらの進捗状況によってはさらなる延期の可能性もあります。

名古屋のシンボルの再開は、まだしばらく先になりそうです。

名古屋城天守閣に入れない詳しい理由

天守閣閉館の主な理由は2つあります。

1つ目は耐震性の問題です。

1959年に鉄筋コンクリートで再建された天守閣は築60年以上が経過し、現在の耐震基準を満たしていません。(出典:名古屋城公式サイト)

2つ目は木造復元計画です。

名古屋市は江戸時代の姿を忠実に再現するため、現在の鉄筋コンクリート造りの天守閣を解体し木造で再建する計画を進めています。(出典:名古屋城公式サイト)

名古屋城の天守閣は現在閉館中ですが、Googleストリートビューを利用すれば内部の様子が見られます。

歴史的建物の内装や展示物も細部まで鮮明に映っているので、まるで天守閣の中にいるような感覚で内部を自由に見て回れますよ。

閉館期間中の今だからこそ、このバーチャルツアーで名古屋城の魅力を体験してみてはいかがでしょうか。

名古屋城天守閣の木造復元計画の魅力

引用:名古屋城公式サイト

2018年に入場禁止となった現在の鉄筋コンクリート建築に代わり、本来の姿を取り戻す取り組みです。

この計画の意義は、歴史的正確性の追求、伝統建築技術の継承、文化的価値の向上、そして観光資源の魅力強化にあります。

木造復元される天守閣の特徴は下記の通りです。

  • ●歴史的価値の復活:江戸時代の天守閣を、当時の技術や材料を用いて再現する計画
  • ●伝統技術の継承:宮大工の伝統的な技術を継承する取り組み
  • ●最新技術との融合:伝統工法を守りながら、現代の安全基準を満たす工夫

特に1945年に空襲で焼失した天守閣を、残された詳細な資料から精密に再現できる点が強みです。

具体的には、遺構調査や古文書分析に最新のBIM技術を組み合わせ、伝統と革新を融合させます。

「5層5階地下1階」の巨大木造建築物は、日本建築の歴史において最大級の規模を誇る建造物で、前例のない革新的な試み。

完成後は、木の質感や匂いを感じる空間で、コンクリート建築では味わえないリアルな歴史体験が可能になります。

木造天守閣は、名古屋の新たな文化・観光の中心として、国内外から多くの訪問者を惹きつけるでしょう。

歴史的正確性と現代的快適性のバランスを保ちながら、地域活性化に貢献する新たなシンボルとなることが期待がされます。

名古屋城天守閣の現在の様子

2025年3月現在、名古屋城天守閣の荘厳な佇まいは外観からのみ堪能できますが、2018年以降は内部公開が休止されており城内への立ち入りはできません。

工事が遅れている主な理由は下記の通り。

  • ●石垣の保存方法に関する詳細な調査が必要なこと
  • ●伝統工法と現代技術の融合方法の検討に時間がかかっていること
  • ●石垣保存やバリアフリー対応など技術的な課題

2023年3月には「整備基本計画」の一部が有識者会議に提出されましたが、まだ計画を完成させる段階にとどまっています。

小天守へのスロープ設置など、バリアフリー対応の具体策も並行して検討中です。

名古屋城天守閣の復元は多くの時間と努力を要するプロジェクトですが、その完成が地域文化への大きな貢献となることは間違いありません。

現在も進行中の壮大な計画に対する最新情報は、名古屋城の公式サイトで随時更新されていますので、ぜひチェックしてみてください。

名古屋城天守閣に入れない期間中の楽しみ方


名古屋城には、天守閣以外にも歴史的価値の高い建造物や美しい庭園があり、楽しめる観光スポットやイベントがたくさんあります。

本丸御殿

本丸御殿は2018年に全面復元が完了し、江戸時代の華麗な姿が見られます。

豪華絢爛な内装

障壁画や杉戸絵には金箔が贅沢に使用され、名古屋城の豪華さを象徴しています。

特に上洛殿や表書院の天井や壁面装飾は必見。

城内には約3000点もの精巧な飾り金具が取り付けられており、全てが熟練職人による伝統工芸の傑作です。

格式ある空間構成

引用:本丸ネットワーク公式サイト

本丸御殿は書院造りと呼ばれる様式で建てられています。

各部屋には明確な目的があり、建物の奥へと進むほど装飾は豪華絢爛となり、空間の格式が高まっていく構造。

威厳ある虎の姿が壁一面に描かれている一之間は「虎之間」とも呼ばれ、権力の象徴として訪問者を圧倒し、尾張徳川家の威光を示す意図があったと考えられています。

日本の伝統技法の粋

引用:名古屋城公式サイト

本丸御殿では漆塗りや蒔絵、金箔押しなど、日本独自の伝統技法が随所に活かされています。

当時の最高水準の技術と芸術性を示すものです。

二之丸庭園

引用:名古屋城公式サイト

二之丸庭園は、江戸時代の大名庭園の様式を今に伝える貴重な庭園。

庭園で季節ごとの花や紅葉を見ながら、写真撮影スポットを探して楽しむのもいいですよね。

櫓(やぐら)

引用:名古屋城公式サイト

名古屋城には、江戸時代から現存する3つの重要文化財指定の隅櫓があり、それぞれ独自の特徴を持っています。

隅櫓は当時の建築技術と防衛システムを今に伝える貴重な建造物です。

通常は非公開ですが、特別公開日には内部見学が可能で、歴史的価値を体感できます。

西南隅櫓(未申隅櫓)

引用:名古屋城公式サイト

本丸の南西隅に位置し、1612年(慶長17年)頃に建造されました。

外観は二重櫓ですが、内部は三階構造という非常に珍しい形式です。

東南隅櫓(辰巳隅櫓)

引用:名古屋城公式サイト

本丸の南東隅に位置し、西南隅櫓と同様に外観二重・内部三階構造。

防衛機能として石落としや千鳥破風が設けられており、その建築美も見どころです。

東北隅櫓(戌亥隅櫓)

引用:名古屋城公式サイト

天守閣の北西に位置し、1619年(元和5年)頃に建造されたと考えられています。

外観三重・内部三階構造で、東西約13.9m、南北約16.9m、高さ約16.2mと全国で2番目の大きさです。

名古屋城を彩るイベント

名古屋城は天守閣に入れない期間中でも、多彩なイベントが楽しめます。

おもてなし武将隊によるパフォーマンス

名古屋城では、「名古屋おもてなし武将隊」による迫力のあるパフォーマンスが週末や祝日に開催されています。

徳川家康、加藤清正、織田信長、豊臣秀吉など、歴史上の武将に扮したメンバーたちが芝居、殺陣(たて)、ダンス、太鼓を融合させた演武を披露。

写真撮影もでき、子供から大人まで楽しめるイベントです。

季節限定イベント

(中央:名古屋おもてなし武将隊公式サイト・右:名古屋ナビ公式サイト

名古屋城では、春の桜まつり、夏の夜間ライトアップと宵まつり、秋まつりなど、季節ごとに特別イベントが開催されています。

ボランティアによるガイド

引用:名古屋城公式サイト

名古屋城では、名古屋城観光ガイドボランティアによる無料のガイドツアーが行われ、約60分から90分程度で、屋外エリアと本丸御殿を案内してくれます。

ガイドは名古屋城や名古屋について豊富な知識を持ち、城の歴史、建築の特徴、復元過程などを詳しく解説。

ガイドの解説を通して、本丸御殿の一見しただけでは気づかない障壁画の意匠に隠された意味や、当時の武家の生活様式について興味深い話が聞けると評判です。

ガイドツアーに参加することで、名古屋城についてより深く学べますよ。

金シャチ横丁の魅力

(※1)名古屋城の有料エリアでは、入場チケット購入後は再入場ができます。詳しくは、名古屋城総合事務所もしくは、現地名古屋城係員までお尋ねください。

義直ゾーン:江戸時代の街並みを感じながら、名古屋めしの代表格「ひつまぶし」や「味噌カツ」などが楽しめます。

宗春ゾーン:モダンな雰囲気の中、革新的な名古屋めし「台湾まぜそば」「金しゃち焼き」などが楽しめます。

名古屋城は、天守閣に入場できない期間中であっても、城郭周辺の豊かな魅力と名古屋独自の食文化を存分に堪能できる、見どころ満載の観光名所です。

名古屋城は天守閣に入れなくても十分楽しめる!城郭施設と名古屋めしを満喫しよう

本記事では名古屋城天守閣と周辺グルメについて、下記の内容を紹介しました。

  • ●天守閣の現状:2018年から木造復元のため閉館中で外観は見学できるが内部には入れない。
  • ●木造復元計画:江戸時代の姿を忠実に再現するプロジェクト。
  • ●名古屋城の魅力:本丸御殿、二之丸庭園、櫓など、天守閣以外にも見どころが満載。
  • ●金シャチ横丁の魅力:名古屋城の目の前に広がるグルメスポットで名古屋めしを堪能できる。

金シャチ横丁では、名古屋めし以外にも忍者アイスや金箔だんごなど見逃せないグルメが勢揃いしています。

天守閣に入れなくても、名古屋城とその周辺の魅力を十分に満喫できる名古屋城観光。

歴史と食文化の両面から名古屋の魅力を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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